BLOGについて

このサイトでは、私が今までに綴ったブログを全部まとめてあります。

2006年の7月、まだ美容室に勤務していた時のものからあります。ですので関連記事などで古いものが混ざって出てくるかもしれません。

毎日更新!を掲げて頑張っていた時もありました。(内容は非常に薄かったとおもいますが…)

基本的に、私の日常をただダラダラと綴っているものですので、笑って読み流していただけると幸いでございます。

へいさんぼうに行ってきた話

5月5日、こどもの日に 茨城県はかすみがうら市で昔から行われているお祭りに行ってきました。

へいさんぼう

へいさんぼう とは?

一説には、平左の女房 がなまって へいさんぼうになったという話も。

また、平三=平産 坊=男根という説もあるらしい。なるほどー。

かすみがうら市牛渡の鹿島神社の祭礼で、5月5日「お田植祭り」として行われる神事。
飾り立てた苗代鞍の馬1頭を脚絆、草鞋姿の4人が拝殿まで引き回す。
そのうちのひとりが「平三坊(へいさんぼう)」と呼ばれる老爺の役で、顔にはすすを塗り鍬をかついでいる。
以前は平三坊が独立していて、2人の妊婦姿のおかめが登場し、性の営みのしぐさをするというおおらかなものであった。
ひとの子をはらむことと、稲穂がはらみ豊かに実ることを結びつけた祭事である。
平三坊が苗を配る真似をして豊作を祈ると、次に神主と2人の早乙女(少女)が豊作と健康を祈る。  かすみがうら市観光協会公式ホームページより

えっと…。これ読んでも、あんまり祭りの概要が見えてこないっていうか、意味があんまりわからない。読めば読むほど謎が深まる。

豊作祈願だということは理解したけれど。

なので、そんなに遠くないし 百聞は一見にしかず!と見に行くことにした。

事前にブログ記事などは読んだが、YouTubeなどの動画は見ないことにした。なんとなく。

さて、そんな感じで当日を迎えた。

準備

お祭りはどうやら15時くらいかららしい。

ひとりだし、地元の小さいお祭りみたいだから よそ者の私があまり早く行ってもなー。と14:30ごろ着くように向かった。

Googleマップで 牛渡鹿島神社は出てくるので それを頼みに車を走らせる。

近くの国道354号はしょっちゅう走るけど、出島の方まで奥に入ったことはない。知らない道、知らない風景。

目的地の鹿島神社…、あ、この森の中かな?

っていうか、車どこ停めるんだ?

大体こんな奥まで車入っていいのかしら…??

こんもりとした木々の奥に神社が見えて、そして思ったより人がたくさんいた。

心配していた駐車場も 森の中の鳥居の前方に何台も停まっていて その中に私も停めさせてもらうことにした。

車のナンバーも、意外と県外ナンバーもあったりして 遠くからいらしてる人もいそうだったし

お祭りを待つ人々も 親子連れだったり、カメラを携えたおばちゃんたちやおっちゃんたち、ふらりと歩いてきた感じの近所の方など多種多様。若い人も結構いた。

森の外からは誰もいなそうだったのに、思ったより人がいた。

とりあえず祭りが始まるまでフラフラ歩いてみる。

古い神社ですね。

この辺は鹿島神社がたくさんあるようで、そのなかでも「本鹿島」と言われており、大同年間(806~810年)に創建されたと言われているそう。

めちゃめちゃ古い。一度焼けているらしく、源義家が再建したとも言われている。

おかめたちが着付けをされていた。もっと近くで見たかったけど、なんとなく遠巻きに眺めていた。

おかめは妊娠している設定なので、おなかにサラシをぐるぐるまきにされていた。

こんな感じで、地域の人なのか カメラ好きなのか、奇祭好きなのかわかんないけど とにかく人がいた。カメラ所有率はかなり高い。

早乙女ちゃんたちも着付けをされていた。これも変わった着付けだったなー。もっとよく見ておけばよかった。

笠をかぶって出来上がり。

が、よくみると笠っぽい形にした扇子なのである。変わった笠だなー。と思ってたら、あれは扇子ですよと、近くにいたおっちゃんに教えてもらう。(このおっちゃんがとても親切にいろいろ教えてくれた。おっちゃん呼びで失礼だが 歳上のカメラおじさまたちのことは今回おっちゃんで統一する。笑)

・扇子を3つを組み合わせて笠にする

・馬は3周社殿を右回りに回る

・へいさんぼうも3周回る

また、この辺では葬儀の際もお墓の周りを3回まわる風習もあったらしい。

この出島のあたりでは、3という数字がなんだかキーワードのようだ。面白いよね。

ひとりで来たので、かなり心細く思っていたのだが けっこう色んな方が話しかけてくれてほっとした。そしてみなさんの会話がディープすぎてずっと笑ってた。

初めに声をかけてくださった方は、私のツイートを見てくださったことがあったそうで

ダイダラボッチたちに会ってきた。
今日は、お客さまのヘアセットを終えて、気になっていた場所へ。 個人宅へ伺うことが多い私の仕事でありますが、結構直前まできちんと場所を調べてないことも多く(Googleマップで出てくるかだけは確認してるけど) 今回も、前日の夜にぼんやり見てた...

石岡のダイダラボッチ好き仲間だ!!!笑

しかもこの記事読んで、金精様の場所がわかってお参りできました!と言ってくださって こんな事でも人の役に立つんだなあ。なんて思ったり。

すっかり嬉しくなって、あれやこれやとおしゃべり。話していると、近くのカメラおっちゃんたちも会話に加わり みんな当たり前のように この辺で行われる祭りの話をしてくるので

ちょ、ちょっと待ってください!メモメモ!!

みたいな場面がたくさん。

自称カメラマン(多分本当にそうなんだと思う。めっちゃ写真上手だった)の80歳のおっちゃんがまた毒舌で面白かった。ずっとふざけてる。

ダイダラボッチの脇の金精様の話になったら、

もともともう一本 あったんだよな。それが盗まれちゃったんだよね。一番立派なやつがさ。ひでぇ事するよなー!と。

また、一見真面目そうな別のカメラおっちゃんも、

神社の鳥居って、なんであの形か知ってる?

えー。なんでしょうね??

あれはね、女の股。

あー!だから参道なんですかね?(産道)

しれっと、普通の会話に混ざって、こんな感じ。この方は おわら風の盆のはなしをしてくれて、羨ましかったなー。いつか行きたい。

恐ろしい量の奇祭知識を詰め込まれてるのに、まだ祭りは始まってない。まだかな?

馬もお支度を済ませて(馬もお衣装がある・早乙女を表しているらしい)スタンバイ。

いよいよ始まる。

太鼓が鳴る。この太鼓は1番太鼓。これも3番まであるみたい。

お馬さん。

かっこいい。

かなりのスピードで走っていく。これ、周りの人も大変だよね。

3周終えて、参道を帰ってゆく。

次の太鼓。

おまちかね、へいさんぼうの登場。

これは3周回っている途中。

あのね、馬はめちゃめちゃ速いし、あっという間なのね、回るの。疾風のようというかさ。

でもさ、へいさんぼうも一生懸命走ってるんだろうけどさ なんか疲れてるんだよね。笑

へろへろ〜って感じで、拝殿の周りを走ってて なんだか笑っちゃう。しかもなんだかブラブラさせてるしさぁ。

後ろに背負ってるカゴの中にももう一本立派なのが入ってて、最初にぶらぶらさせてるのは縄が付いてて 縄を持ってぶらぶらさせて歩く。

でね、意外と観客参加型のお祭りだったんですよ。

後ろのちょっと丘になってるところで写真とか動画撮ろうと思って立ってたんですけど、

なにやってんの!早く前行きなよ!!

なんて、引っ張られて 謎に前列に。

どうしていいかわからぬまま、祭りに参加。しっかり子種?を授けてもらいました。笑

なんなんだこれ。集まるカメラ隊。辱めかよ。笑

いつのまにか立派な方を持ってた。
なんとなくモノクロでお届けします。

そうやって女の人に絡みつつ、回り終えたへいさんぼうは 妻おかめの元へ。

おかめが2人いるのはなんなんですかね?

おかめが担いでる木のタライも謎だったのですが、どうやら中にお弁当が入ってる という設定らしいよ。

待ってるおかめはおいでおいでと手招きしてます。

みんな楽しそうだよね。

ひとしきり撮影タイム。おっちゃんのヤジが飛んだり、笑いに包まれて和やかな午後。老若男女みんな笑ってていい空気。

どんな感じで終わるのかと思ったら、

じゃあそろそろこの辺で。みたいな感じで へいさんぼうが疲れた感じで声をあげて終了。そりゃあおつかれでしょうよ。

そのゆるい感じがまたおかしかった。

やっぱりカオスなお祭りだ。

その後、へいさんぼうとおかめは退場し

また太鼓がなり(うろおぼえ)

早乙女ちゃんたちによるお田植え。

ロープが張られ、その中を1人ずつ神主さんに先導されて歩く。

田んぼのあぜを歩いているという事らしい。

また、人の一生を表している。とも。産まれて 年老いて 死んでいくということなのかしら。

手のあたりが着付け的にはどうなってるのか興味深い。なんか巻いてるよね?

これで、神事は全て終了。

全体で30分ほどのお祭りだった。

8mmフィルムみたいに撮れるビデオカメラで撮ってみました。なんとなく伝わるかしら?

感想とかいろいろ

なんだか、あっという間にめくるめく謎祭りの世界に入り込んでしまったので ひどくぼんやりしてしまった。

なんだか、名残惜しさと せっかく色んな方とお話しできたので そのまま数人で立ち話。

取材でいらした方は、各地のこういった祭り事情に詳しくて とても勉強になった。また、こういう性にまつわる祭りって 発信の仕方がすごく難しいんだな。とお話ししてて感じた。

どこからか物言いがついて、このお祭りもいつか廃絶に追い込まれることもあるかもしれない。今はSNSで簡単に拡散できる時代。

面白半分で拡散するのは考えものというか、私も確かに面白半分の気持ちが無いわけではないけど 祭りができた背景とか きちんと学んで伝えないといけないな。と思った。

ここでたくさん、この周辺のこういった性にまつわる神事について教わって

それからずっとその祭りたちについて調べてた。

どのお祭りも、村 あるいは集落に疫病が流行ったり 不作だったり 飢饉だったり このままだと途絶えてしまうから

切実な思いで興した祭りだったりするわけですよ。豊作をねがって、また、子孫繁栄を願って。祭りというハレの日、普段と違うおかしみを持って面白おかしく祭りの日を楽しんで村を盛り上げよう。そういうお祭りなんじゃないかと。わかんないけどさ。

この辺に伝わるこういうお祭りはそうやって250年以上続けられている。

250年ですよ!それをさ、簡単にやめちゃいけないと私は思う。部外者だから偉そうなことは言えないけどさ。

ひっそり存続していくのがいいのか、観光客が来てくれるのがいいのかは、正直いってよくわからない。

性的なものになんでも目くじらを立てたがる昨今。

みんなそこから産まれたのにさ。こういうおおらかな祭りは本当に日本的だと思うし、いつまでも続いてほしい。

なんて、けっこう真面目なことを考えたりしたのでありました。

最初に話しかけてくれた方と、ナーバ流しも行こうね!と固く約束し(笑)

みんな帰っていったのでありました。その頃には境内はほぼ人がいなかった。あっという間にみんないなくなってたよ。

出島男根信仰ツアー

でね、帰るつもりだったんですけどね。

こんな写真も撮ってもらって、満足してね。

役目を終えたへいさんぼうセット。

さよなら、また来年。

さて、帰ろうかな。と思ってたら、

詳しくこの辺の祭りについてご教示してくださったおっちゃんが、

時間あるなら 12月のお祭りの場所分かりにくいし 案内してあげますよ。と。

まあ、暇だしな。とせっかくなのでお言葉に甘えて 車でついて行くことに。

歩崎の神社(志戸崎 鹿島神社)

宗教法人 鹿島神社 (志戸崎 鹿島神社)

ここも、教わらないと分からないと思う。

歩崎公園を目指して行くと、公園の駐車場を正面に右折。道なりに進むと左側に格好良い古い商店がある。

タイムスリップしたかと思った。

いい感じだなあ。

ここの向かいのゴミ捨て場の辺りに車を停めて奥にある神社へ。

鳥居をくぐると、前を歩いてたおっちゃんが急に飛び跳ねた。

蛇!!

え?どこどこ??

神の使いだねえ。なんて呑気な話をしながら奥へ。

ここも古そうですね。

奥に進むと、子安神社の石碑が。

この奥左手に、ありました。

むかしはもっとたくさんあったのかな?折れてる?

ひっそりと佇んでるのが印象的でした。

一緒に写真撮らなくていいの?と、おっちゃん。

いやいや!私は写らなくていいのです。っていうか、男根と写真撮りたがりな訳じゃないってば!私。

上高谷の鹿島神社 というか公民館

茨城県民の、「近く」は得てして近くではない。

けっこうもう走ってるよね?

そしておっちゃん、意外と飛ばすね!

ほぼ車とすれ違わないとはいえ、曲がりくねった知らない道なので おっちゃんを見失わないかちょっとドキドキ。

あと、こんな気軽についてきて果たして良かったんだろうか?田舎だしどこも人気ないしさあ。

案内してもらってるくせに、そんなことをチラリと思いつつも、到着。

えっと…。公民館ですね。

この藁の中に御神体が入ってます!

ちょっと嬉しそうなおっちゃん。

普通のしめ縄にみせかけてそんな趣向が!!!

この祭りについては、おっちゃんの説明だけでは本当に掴めなくて(意味不明すぎて)あとで調べてみたら概要が掴めた。

おっちゃんの話→

・大根を彫って男根をつくり、配ってもくれる

・実際におっちゃんも7年子供ができなかったが大根もらったら出来た。

・日時は12月の最初の日曜日(満月に近い日曜日)

・ご飯食べさせてくれるから早めに行くといい

こんな感じの情報だったので、本当に私の頭の中は????って感じだったのだ。

この情報を元に調べていくと、

・道鏡様祭りと言われている

・御神体の男根は道鏡(藁の中に入ってるのは木製のようだった。私は大根なのかと思って腐らないのかなー?と思ってた)

・朝から大根を彫って御神体をつくるのと、担ぐための道鏡様のボディというか 藁で身体を作って 道鏡様を差し込んで、顔はダイダラボッチみたいに紙にペンで書いて貼り付ける仕組み。しかも完成した人形のものは、道鏡様ではなく サルタヒコと呼ばれるらしい。謎すぎる。

・そんな感じで制作作業が時間かかるのでご飯は2回出る。メニューは決まっているらしい。あとご飯は山盛りっぽい。

・実際に担ぎ出すのは夜。近くの鹿島神社までサルタヒコを担ぎ、また公民館へ戻る。

・当番の家の人を公民館の窓から担ぎ出して胴上げして、また窓から中に戻す。終了。

謎すぎる。行った方のブログ記事を読んでなんとなく掴めたけど、これも行ってみないと理解できない祭りだ。

おっちゃんとはここでお別れ。本当に色々教えてもらった。またきっとどこかで会えそうだ。

本当にありがとうございました!!!

その他、近隣の祭り情報

鹿島神宮 祭頭祭

話を聞くうちに、男根にまつわるこの辺のお祭りが全て鹿島神社なのに気がついた。

ということは、本家の鹿島神宮にもそんな信仰があるのかしらん?いやでもそんなの聞いたことないし…と思って質問してみた。

鹿島神宮はめちゃめちゃたくさんあるよ!!

この間の祭頭祭、ちょっとまって、写真探すね!と、写真まで見せてもらった。

確かに…。

太鼓のバチが男根…。

なんだこりゃ!!

おっちゃん曰く、最初は普通のバチだが お酒入ったり ノッてくると懐からこちらのタイプを出してくるそうな。

そんな感じだからコッソリやってるのかと思ってたら、けっこう写真とか動画でも登場してたw

これは言われないと気づかない。みんな探してみてね!笑

福田の馬鹿祭り(鹿島神社大祭)

こちらは阿見町に古くから伝わる祭り。簡単にいうと、

ひょっとことオカメの結婚式。11月の最終土日に行われる。ちなみにひょっとこはシオフキさんという名前らしい。

ちなみにひょっとこはシオフキさんという名前らしい。

2人の花嫁行列見たい!!!

こちらも大根で男根と女陰を作るらしい。なんで大根なんだろね。

ナーバ流し

ナーバってなんなのかと思ったら、苗束流しが訛ったという事らしい。

こちらは行方市。

豊作を祈って、藁でで男根と女陰を作り、田んぼのそばにたてて 風がそよぐと合体するので その様子を稲に見せるというもの。稲に見せるって…。

ひとまずおわり。

検索すると場所は出てくるので、気になる方はそれぞれお調べくださいませ。

道教様祭りに関してはブログ記事がとても参考になりました!(っていうか他に書いてる人いないからすぐ出てくる)

他の記事も興味深いし、文章も超面白い方なのでおすすめです。

どのお祭りも基本的には小さいお祭りだと思うので、見学の際には迷惑にならないようお願いいたします。私も気をつけます。

色々考えて考察した部分はまた後ほどまとめようと思います。

ひとまず、ここまで。

jizoamiラジオ室でも後半熱く語ってます。

へいさんぼうで仲良くしてくれた皆さん本当にありがとうございました!またいつかどこかで。

コメント

タイトルとURLをコピーしました